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タイトル通りマハさんの名画鑑賞指南書。日本の美術館で鑑賞できるものばかりが紹介されています。金沢21世紀美術館の「スイミングプール」と松本市美術館の草間彌生さんの作品が気になります。いつか行ってみたいです。
読了日:12月26日 著者:原田 マハ


初読みの作家さん。1958年から2022年まで、ある家族を追った6つの短編集。個性的な博士からスタートし、父親に全然似ていない画家の息子、博士に似た孫娘、その息子の小学生、という一族の繋がりは、どこの家庭にも通じる印象です。ほんわかいい話が多めですが、息子の不倫話はちょっとガッカリ。亡くなった奥様のために用意していた長靴を曾孫にプレゼントするエピソードがとても好きです。
読了日:12月26日 著者:瀧羽 麻子


『ベルばら』筆者が書いた、タイトル通りフランス革命時代を生きた11人の女性の物語です。うち一人は女装した男性です。当時の女性には人権がなかったということを初めて知りました。先進的な思想を持つ男性であっても女性蔑視であったと。なるほどこれが『ベルばら』のオスカルが誕生した背景のひとつかもと思いました。『ベルばら』を再度じっくり読み直したくなりました。本編も面白いですが「あとがき」で女性や漫画の扱いの不当さについての筆者の思いに大変共感します。
読了日:12月19日 著者:池田 理代子


フランス人の教師レナは辛い出来事から逃げるようにインドにやってきます。そこで出会った少女たちに文字を教えることから教育への情熱を取り戻し、学校設立へと動きだします。インドの身分制度、貧困、女性は若くして結婚させられ学問は不要だという考え方は現代の日本に住む私達には納得しがたいですが、でも日本もかつてそんなだったのですよね。筆者作品『三つ編み』のインドパートの少女が登場します。
読了日:12月12日 著者:レティシア コロンバニ


『魔女の宅急便』の作者である角野栄子さんは80を超えてもお洒落なファッションで知られています。私もインスタをフォローしてます。そのファッションの秘密は娘さんからの助言にあるようです。身体の衰えを補うデザインや明るく素敵に見える色使いやコーデのコツが写真とイラストで示されています。私自身は娘さんと同世代ですが、自分自身に応用できるテクニック満載で楽しく読みました。
読了日:12月11日 著者:くぼしま りお


初読みの作家さん。北海道網走の妓楼とタコ部屋を舞台にした物語。冒頭、トンネルから髑髏が発見される場面で背筋が凍りました。確かにトンネルの人柱の噂は私の住んだ地域でも聞きました。娼妓の胡蝶は戦後に市議会議員となった実在の人物をモチーフに書かれているようです。この時代の貧困の物語としてはドラマ『おしん』を思い出しますが、それ以上に過酷で、人を人とも扱わない酷い仕打ちに、当時の日本社会の悲惨さが浮かび上がってきて、読むのにエネルギーがいりました。暴力や性の描写もキツめです。それでも読んで良かったです。
読了日:12月06日 著者:蛭田 亜紗子
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