2023年8月に読んだ本

社会人になった息子が家を出て、里帰りしていた娘が赤ちゃんと一緒に自宅に戻って、一人暮らしになって数カ月。
食費や光熱費が信じられないほど安くなって、一人暮らしってなんとミニマルなんだろうかと感じる今日この頃。
ようやく夫の遺品の整理なども始めています。(今頃!)

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華ざかりの三重奏 [ 坂井 希久子 ]
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8月に読んだ本の中で一番響いたのがこちら。
読書メーターの感想を読んでいると「年をとっても友達と楽しく過ごせて素敵」なんて感想が多いです。
でも私は、主人公が夫を亡くして家で引きこもっていたという描写に共感します。
私が夫を亡くした時には諸般事情により出かけて人と会わなければならないことが多かったし、なにより子供を育てなければと肩肘張って生きてきました。
でももし今だったら。
子供も巣立ったし、親も送ったし、間違いなく引きこもっていたでしょう。

『別れの数だけしがらみが減り、もの悲しい自由だけが身近にある』(66ページより)って、凄くわかる!

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ヒーローインタビュー [ 坂井希久子 ]
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こちらも良かった~~!

8月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2464
ナイス数:188

大人のひとり暮らし~今より少しだけきちんと~大人のひとり暮らし~今より少しだけきちんと~感想
図書館でタイトルをみて借りたのですが「大人の」っていってもアラカンとかじゃなくて「若い、実家を初めて出たばかり」の人に向けた本でした。「大人」って、難しい言葉!(苦笑)全く家事をしたことがない人には役立つのかもしれません。いや「出したものを定位置に戻す」って、子供向けか?などと思ったり(辛口)
読了日:08月26日 著者:柳沢 小実
答えは市役所3階に 2020心の相談室答えは市役所3階に 2020心の相談室感想
コロナの影響で生活が一変した人々を巡る5つの短編集。希望する業界への就職の道が閉ざされた高校生、婚約者と上手くいかなくなった看護師、ひとりで出産育児することになった女性、ホームレス、浪人生、彼らが市役所の相談室で自分の気持ちを吐き出しながら前に進んでいきます。それぞれの相談者は口に出せない真実を抱えているのですが、そんな秘密に気がつきながらそっと見守る臨場心理士の晴川さんって凄いです。ほんの少し前のことなのに随分前のようか気がするコロナ禍。医療者への差別とかオンライン授業とか、酷いことありましたね。
読了日:08月26日 著者:辻堂 ゆめ
おとな世代の暮らし替えおとな世代の暮らし替え感想
20年ほど前に購入したマンションを50代半ばでフルリフォームした筆者のレポート。筆者宅をリフォームしたプロの方の説明もふんだんにあり、写真も沢山あり、とても興味深く読みました。戸建ての我が家はここ数年でキッチンとお風呂のリフォームをしていますが、プロの方のアドバイスを参考にし満足いくリフォームでした。子供も巣立ったし、いずれ便利なエリアにあるコンパクトな中古マンションに買い替えて、リフォームして住むのもいいかも、なんて思いました。
読了日:08月22日 著者:岸本 葉子
ヒーローインタビューヒーローインタビュー感想
ドラフト8位でタイガースに入団し華やかな活躍をすることもなかった選手について、彼に関わった人々の目線で語られる物語。地元では目立っていた選手ばかりが集まる厳しい世界で奮闘する彼の様子や、高校時代のエピソード、恋愛など、盛りだくさんです。野球のことばかりで家庭を顧みず娘に疎まれていたスカウトさんはどうなることかと思ったら最後に和解、場外ホームランがひとりの人の命を救うエピソードなど、しみじみ良い物語でした。
読了日:08月21日 著者:坂井希久子
まなの本棚まなの本棚感想
読書好きな愛菜ちゃんの本への思い、オススメ本のほか、山中伸弥先生との対談、辻村深月さんとの対談という贅沢な書評本です。ミステリー、古典、海外文学など、守備範囲の広さに恐れ入ります。言葉についての洞察が深く、テレビで見かける彼女の聡明さは、深く考えながら言葉を発しているからなのだろうなぁと感じられました。
読了日:08月15日 著者:芦田 愛菜
希望病棟 (小学館文庫)希望病棟 (小学館文庫)感想
患者の心の声が聞こえる不思議な聴診器、治験が上手くいって末期癌が治るという夢のような設定で、貧困問題、女性問題、無戸籍問題、政治不信を斬ります。庶民の生活が全く想像できない二世政治家が当選し、苦労して育って世の中を変えようという候補者が落選、結局世の中はお金がないとどうにもならないという現実と、若い女性がお金を稼ぐ厳しさ、DNAで親子関係がわかる時代に古いままの法律、などコミカルな物語で斬ります。最終的には希望の持てる結末で良かったです。前作の『後悔病棟』は未読ですが問題なく読めました。
読了日:08月14日 著者:垣谷 美雨
妻の終活妻の終活感想
68歳で治療不可能な癌で余命1年であると知らされた妻。決して若くはないけれど妻を失うとは全く想像していなかった夫の、夫婦の物語。団塊の世代の、男尊女卑で家庭を顧みなかった夫が、不器用ながら家事を覚え妻に寄り添っていく様子が良いです。子供が巣立つと同時に離婚する夫婦だっているなか、最後まで添い遂げたのは他人にはわからない絆で繋がっていたのかもしれません。娘ふたりもいい味をだしています。先日読んだ筆者の『華ざかりの三重奏』の前日譚のようにも読めました。(性別、世代は違いますが配偶者を亡くした人の物語として)
読了日:08月10日 著者:坂井希久子
続々・ちょっと早めの老い支度 (ORANGE PAGE BOOKS)続々・ちょっと早めの老い支度 (ORANGE PAGE BOOKS)感想
筆者が55歳の時に書いた本。ハウツー本ではなくエッセイです。同世代(私が少し上だけど)だからか共感することが多いです。老後の住まいについては私も今後本気で考えたいところ。ミーハーに好きなものを楽しめるようになったのは年をとったおかげ。お父様の介護は大変だったことでしょうが、愛情溢れるご家族だったことが伝わってきてウルッとしました。
読了日:08月08日 著者:岸本 葉子
家族じまい家族じまい感想
高齢の親を持つ子供を中心とした5つの短編集。物語それぞれがリンクしています。親の認知症をきっかけにこれまで疎遠だった親との関わりを持ったり、親に絶縁宣言したり、あまり関係が良くない親子の物語ばかりで読後感は微妙です。親子関係って子供の頃からの積み重ねなんだよねと改めて思ったり。(物語の登場人物は悪い思い出が積み重ねられてる)陽紅の結婚はホラーです。
読了日:08月08日 著者:桜木 紫乃
華ざかりの三重奏華ざかりの三重奏感想
世代が近いこともあるのか共感ポイントが沢山です。特に夫に先立たれた芳美の気持ちに。子供が巣立ち親を送り広い家でひとり引き籠もっていた頃に始まった、東京での仕事を定年退職した中学時代の友人との共同生活。そこに夫を亡くした同世代の近所の女性が加わり、中学時代に戻ったような少女漫画三昧の日々から同人雑誌作りまで。仕事や家庭の役割が終わると人は若い頃に好きだったことに戻るものですよね。不登校の中学生や古い考えの同級生男子もアクセントに。さりげなく心配してくれている娘に自分の趣味がバレるのは嫌というのもわかります。
読了日:08月05日 著者:坂井 希久子

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かりん
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夫を送り、両親を送り、子供たちは巣立ちました。
本とドラマと時々舞台を楽しめたら幸せ。
読んだ本リストは月にいちど更新します。
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