小説『アルプス席の母』は死別母の高校野球伴走ストーリー

甲子園を目指して本気で野球に打ち込む息子の「母」の視点で綴られる物語です。
高校野球をテーマにした物語は多くありますが、母目線というのはあまり多くなかったのではないでしょうか。
しかも夫を亡くした母!
これは読まなくては!

小学生で野球を始めた息子はメキメキと頭角をあらわし、地元ではちょっと有名な存在に。
そんな息子は高校進学を考えるとき、諸般の事情で大阪の新設校に進学を決め、母も息子の学校の寮の近くに転居して息子を見守ります。

全国から優秀な選手が集まるチームで順調なばかりではない息子を見守る切なさ、関東と関西の人の距離感の違いへの戸惑い、部活父母会の様々な問題など。

筆者は甲子園を目指して高校野球に取り組んでいた経験者です。
亡きお母様や球児の母たちから取材をしたという記事を読みました。そんな取材をもとに書かれた作品のようです。
全国を目指す部活に取り組む子の親は大変と噂に聞きますが、父母会の描写はリアルに近いものかもしれません。普通に付き合えば良い人でも子供が絡むと難しいこともありますよね。

物語ではときおり亡き夫を、息子は亡き父を思う描写がでてくるのがたまりません。
わかる、わかるよ!「あの人が今も生きていたら」って、折に触れて思いますよ、私も。

約2年半の野球部生活を終え、メンバーはそれぞれの道へ巣立っていきます。
彼らの未来が輝いていますようにと祈るように本を閉じました。
母である私にとってたまらなく愛しい物語でした。

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かりん
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夫を送り、両親を送り、子供たちは巣立ちました。
本とドラマと時々舞台を楽しめたら幸せ。
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